1-49 śrutānumānaprajñābhyāmanyaviṣayā viśeṣārthatvāt
श्रुतानुमानप्रज्ञाभ्यामन्यविषया विशेषार्थत्वात्॥४९॥
伝承や推理の智とは違う領域で格別な意義故
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この直観智は伝承や推理などの知識とは異なる直接の体験でのみ得られる違う領域のものである。
1-49では三昧の境地で現れる直観智を対象の面から傾向や性質を分けている。
この直観に於いてはārtha 自己、セルフ、見る者、が独立し鮮明な姿を輝かせ顕現する。事象の特殊性を対象としている。しかし伝承や推理は、認識するための手段として普遍的な知性が残るため、自己と分別していて直観智とは異なっている。
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教わったことも自らの推測も手放した後に体験する純粋な境地。執着のない姿を想像します。
知っていると思っていることも幾度かの体験も、全ての一部でしかなく部分的に気づいただけに過ぎないのです。
ここでの真理は他者との比較や対立があるような領域ではなく、自分という心身の枠の無い格別な意義を持った智です。
自ら輝くのみ。とても自由な存在です。